どんな料理?
焼いた鶏肉をニンニクソースで和える、ジョージア(旧グルジア)の料理。
元々は「バター、鶏肉、ニンニク」だけで作る料理でしたが、首都トビリシで様々な乳製品を用いるアレンジが加えられました。
現代では、バター以外の乳製品は使わないもの、バター以外に牛乳やクリームも使うものなど、様々なバリエーションが存在しています。
日本では、チーズも加える独自のスタイルが人気上昇中です。
名前
シュクメルリ=シュクメルリ村
歴史
この料理の歴史は、シュクメルリ村に由来する名前であることを除き、何も判明していません。
その代わり、様々な伝説が存在します。
「伝説1」
軍用道路沿いのレストランにて。
シェフが、鮮度の落ちた鶏肉で「タパカ」と呼ばれる香草焼きを作りました。
香草焼きといえど、鮮度の落ちた鶏肉の臭いが気になったようです。
たくさんのニンニクを使って臭いを消し、客に提供しました。
客は味に満足し、シェフに料理名を尋ねます。
料理名は特になかったのですが、シュクメルリ村出身のシェフは「地元の郷土料理だ」と答えました。
その結果、シュクメルリと名付けられたのです。
「伝説2」
シュクメルリ村のとある民家にて。
家主は訪問者に、鶏肉とバジェ(クルミソース)を用意しようとしました。
しかし、鶏肉の鮮度は落ちており、バジェに必要不可欠なクルミも不足していたのです。
鶏肉の臭いを消すこともかねて、クルミの代わりにニンニクが使われました。
その結果、何らかの理由で「シュクメルリ村のシュクメルリという料理」として知られるようになったのです。
※他にも様々な伝説があります。
ジョージアは交通の要衝に位置していることから、様々な文化が行き交ってきました。
多くの異なる文化を取り込むうちに、自然と誕生した料理なのでしょう。
様々なシュクメルリ
日本では「クリーミーな料理」として知られるシュクメルリですが、ジョージアには様々なシュクメルリが存在します。
例えば、料理名にもなっているシュクメルリ村の場合。
ここでは、バターやギー以外の乳製品は使いません。
牛乳やクリームを使わないので、透明に近い色をしています。

その他の地域では、白や黄色に近いものが一般的です。
シュクメルリが首都トビリシで知られるようになると、トビリシのシェフが牛乳やサワークリームなど、様々な乳製品を用いてアレンジしました。
これらが、人が多く集まる首都から、各地域に広まったのでしょう。

また、オリーブオイルベースのシュクメルリも存在しており、地域や家庭、店によって、見た目も味も異なる多くのバリエーションが存在します。

その他
ジョージアは「世界最古のワイン生産国」として有名ですが、今回は「牛乳を使ったシュクメルリ&フルーツウォッカ」で味わいました。
大好きな米ではなく、現地と同じようにパンを添えたのですが…この組み合わせは良いですね!
「鶏油やバター、ニンニクなどの旨味→ほのかに甘いウォッカでスッキリ」という具合で大満足です。
ちなみに…朝の出勤前にシュクメルリとウォッカを堪能したわけですが、たまにはこういう日があっても良いでしょう。
ニンニクによる口臭は、マスクで大幅に減少しますからね。
私は徒歩通勤なので、ウォッカも飲みすぎなければ問題ない…はずです笑
また、ワインや料理、観光など、ジョージアに興味がある方は、こちらから様々な情報を得られます。
→Let’s Go Georgia
最後になりましたが、今回は在日ジョージア大使館様より、各種伝説や使う乳製品の種類など、多くの助言を賜りました。
この場をお借りしてお礼申し上げます。ありがとうございました。

シュクメルリのレシピ
Ingredients
No.1
- 350 g 鶏肉
- Free 塩
- Free 胡椒
- 15 g バター
No.4
- 30 g ニンニク / すりおろし or みじん切り
- 1 大さじ コリアンダーパウダー / オプション
- 200 ml 水 or 牛乳 / 肉が浸るくらいの量
Instructions
- 鶏肉に塩と胡椒をまぶす。フライパンでバターを熱する。鶏肉を入れる。何らかの重りで鶏肉を押さえつけながら焼く。中火で5-10分。
- 反転させる。再び鶏肉を重りで押さえつけながら焼く。中火で5-10分。
- 鶏肉を取り出す。好きな大きさに切り、器に並べる。
- 鶏肉を調理したフライパンにニンニクとコリアンダーパウダーを加える。混ぜる。少し炒める。水か牛乳を加える。数分煮込む。
- 鶏肉の入った器に4番のソースを加える。オーブンで数分調理する。→または、鶏肉をフライパンに戻す。数分煮込む。完成
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