どんな料理?
唐辛子、ココナッツミルク、エビペースト、玉ねぎ、豚肉、ニンニク、生姜で作る、フィリピンのシチュー。
非常にスパイシーな料理です。ご飯に添えて食べます。
クリーミーさの中にある辛さが、最高に美味しいです。

名前
ビコールエクスプレス=首都・マニラとビコール地方の中心都市・レガスピを結ぶ長距離列車
開発者が料理名を考えていた際、すぐ近くを走っていたビコールエクスプレスが、警笛を鳴らしたため。
歴史
1960年代、フィリピン・ビコール地方の郷土料理「gulay na may lada」を改良したことで誕生しました。
ビコールエクスプレスと「gulay na may lada」は、ほぼ同じ料理です。
違いは、使う唐辛子の種類、肉、エビペーストのみ。
※「gulay na may lada」にも、肉やエビペーストが含まれるという主張があります。

ある日、マニラで活動するシェフが、「スパイシーでジューシーな料理を食べたい」という要望を受けました。
このシェフはビコール地方出身だったこともあり、ビコール地方の郷土料理「gulay na may lada」に、豚肉とエビペーストを加えて提供したのです。
しかし、マニラの人々にとってこの料理は辛すぎました。
シェフは、ビコール地方で使うものとは異なる唐辛子を用いて、辛さを抑えます。
その結果、程よくスパイシーでジューシーなこの料理が誕生したのです。
程よい辛さの料理は完成しました。
さあ名前をどうするか。
シェフが名前を決めかねていたとき、店のすぐ近くを走っていたビコールエクスプレスが、警笛を鳴らしました。
「これだ!」
シェフは、この料理に「ビコールエクスプレス」という名前を授けたのです。
※ビコール地方の料理には、ココナッツと唐辛子がよく使われます。ココナッツの木は、この地域に5000万本以上存在します。
※唐辛子は、1500年代にスペイン人が持ち込みました。
※ニンニクと玉ねぎのソテーも、スペイン人が持ち込みました。

感想
クリーミーですが非常に辛いです。現地でも辛さを押さえなければ食べられない人が多くいるようですが、非常に辛いです。
ただ、辛さを抑えすぎるとしっくりきません。
ココナッツミルクの種類にもよるのでしょうが、ココナッツミルクと唐辛子。この組み合わせが魅力なので。
クリーミーさの中にある辛さ、これが良いのです。
吹き出る汗は、まるで華厳の滝。
食べ終えたらシャワーを浴びる。キンキンに冷えたビールを飲む。
これぞまさに、ポカリのCMを超える爽快感。
辛いものが好き、タイのグリーンカレーが好きという人には強くおススメします。
また、豚肉をツナに置き換えても美味しかったです。

ビコールエクスプレスのレシピ
Ingredients
No.1
- 1 大さじ 油
- 15 g ニンニク
- 15 g 生姜
- 1 玉ねぎ みじん切り
No.2
- 450 g 豚ばら肉 細長いブロック状に切る
- Free 胡椒
No.3
- 200 ml 水
No.4
- Free 赤唐辛子
- Free 青唐辛子
- 2 大さじ 牡蠣と白味噌のディップ 本来はアラマン(エビペースト)
No.5
- 400 ml ココナッツミルク
No.6
- Free 塩
Instructions
- 油を熱して、ニンニク、生姜、玉ねぎを炒めます。玉ねぎが柔らかくなるまで。
- 豚肉と胡椒を加えます。色が変わるまで炒めます。
- 水を加えて沸騰させます。沸騰したら蓋をして、中火で熱します。水がほぼなくなるまで。約20分。
- 赤唐辛子、青唐辛子、アラマンを加えます。混ぜます。
- ココナッツミルクを加えてよく混ぜます。沸騰したら蓋をして、中火で煮込みます。煮汁が半分になるまで。時々混ぜてください。30分くらい。
- 塩で味を調整します。完成
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